高校数学速習カリキュラム


 毎度おなじみ下の動画についてです。高校数学は、中学数学が身についていないと、理解することができません。これはあながし間違ってはいません。しかし、下の動画の4分35秒あたりですかね、難しい高校入試レベルまで仕上げるということですか……。



 そんな時間ねーよ!

 これはよほどの数学オタクでない限り難しいですね。高校数学を理解するためには、そんな難しい高校入試レベルの問題を解ける必要があるのかというと、そんなことはありません。

 これは数学T・Aから数学U・Bに移行する際にも同じことが言えます。数学T・Aの入試レベルまで仕上げなくても、数学U・Bの学習に取り掛かることは『できます』。

 どうやら、松原一樹様は、「難しい高校入試レベルの問題を解けること(中学数学の中でも難解とされるところを理解していること)」と「数学T・Aを学習するために必要最小限となる中学数学の内容を理解していること」を混同されているようです。

「数学T・Aの入試レベルの問題を解けること」と「数学U・Bを学習するために必要最小限となる数学T・Aの内容を理解していること」はまったくの別物です。

 たとえば、和田秀樹様の著書、『絶対基礎力をつける勉強法(瀬谷出版)』によれば、中学数学の内容の確認は、教科書の章末問題に載っているような、いわば難関高校の入試問題では出題されないくらい簡単な問題です。ところが、このレベルの問題ですら、多くの高校生はつまずくというのです。

 中学レベルまで戻る勇気を持つべきだと主張される松原一樹様なら、そんな難関高校の入試以前に、中学数学の教科書に書かれているような簡単な問題すら満足にできない高校生が多いということなど、わきまえているはずなのですが……orz


 では、高校数学の勉強法およびお勧めの参考書をご紹介いたします。まずは、下の動画をご覧ください。与那嶺先生の講演です。



 数学が苦手な人でも、センター試験で高得点を取るためのカリキュラムです。与那嶺先生は中学数学からスタートされたとのことですが、これについての教材がこの動画では紹介されていないので、補遺したいと思います。お勧めの教材は次の通り。

・語りかける中学数学(ベレ出版)
・ドラゴン桜2式数学力ドリル中学レベル篇(講談社)
・数学能力検定過去問題集 5級、4級、3級

 数学が得意で、中学数学の内容を全部網羅したいという、極度の数学オタクには、これらに加えて以下の教材がお勧め。

・全国高校入試問題正解 数学(旺文社)

 これは時間的に余裕のある人が、数学を徹底的に強化していくための教材といえます。ただ、数学が得意な人に限って、英語が苦手ということは多々あります。英語やれよって感じです。

 あとは上の動画通りにやればいいのですが、注意点があります。

 基礎固め、元気が出る数学とドラゴン桜の学習に1年もかけてはいけないということです。

 数学は、単元別に学習するのではなく、段階別に学習するべきなのですが、この基礎固めというのは、2つの目的があります。

・高校数学の全容を把握すること。

・勉強習慣を確立すること。

 この2つをコンセプトとした勉強に、1年もかけてはいけないのです。1ヶ月で終わりにしてください。T・Aだけでなく、U・Bについても同様です。



 おまけ。このページの一番上の動画で、数学T・Aの白チャートをやった後、数学U・Bの白チャートをやって、というのが、なぜナンセンスなのかといいますと、

『時間がかかりすぎるから』

 管理人はこう考えています。高校数学の全容をつかむのに、白チャートは無意味というか不要です。もっと薄い教材を使う必要があります。元気が出る数学とドラゴン桜で高校数学の大枠をつかむことこそが、序盤の勉強では必要なのです。


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